Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
焼き損じて口がゆがんでいるというのだが、ちょっと見には気がつかない。それを好きでもらって自分のにしたものだった。
「浜ちゃんの湯飲みも、きめなくちゃ。いつもお客さまのじゃあね。」
ふたりの意をむかえるようにいうと、同じように湯飲みを両手ではさんでもっていた安江は、目を湯飲みにそそいだまま、
「もう、いいんだよ。」
ぽつんという。静かだが荒い雲行だった。
「?」
判じかねている音枝に、安江は低い声で、
「浜ちゃん、きょうからお客さまなんだよ。どっか、住込みのところで、仕事さがしてもらうことにしたからね。」
「あら!」
「その方が、いいってことが、話しあいでわかったのさ。」
浜子が急に顔をおおって、泣きながら部屋を出ていった。
「音枝!」
浜子のあとを追って立ちかける娘をはげしく引きとめて、
「ほっときなさい。お前じゃないんだから。」
「…………」
「大丈夫だよ、浜ちゃんて子は。音枝なんかより、よっぽどしっかりしてるよ。」
「だって、かわいそうよ。」
「その、かわいそがられるのがいやだというんだから。」
浜子の泣声を聞きつけたらしく、二階の文吉が降りてきた。
「なんだ、一たい。