Japanische Klassiker mit Furigana
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
Lesen Sie ある偃松の独白 (あるはいまつのどくはく) von 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.905 Zeichen · 262 Bildschirme
雪山と廃道
一 山村旧による
向うは雲ノ平が残雪をおびて横たわる。それと交叉する白檜の梢に、一とむらの枯枝があって、それが動くのである。すなわち天気のいい時は、下に垂れ、霧や雨の日は、水平に近く東方へなびき揚るのだ。これもやはり生きた木のうら枯れ。
雪山と廃道(所ノ沢ごもり)
一 山村旧による
剥げちょろけの熊の皮に寝ころがっていると、天井の一角にあたって重い足音がひびく。やはり昔の雨畑の山村だ、その辺に細い石だらけの村道があるのだ。ここも宿屋という感じのない山家である。
初冬の好日つづきに、南アルプスの大岳が新雪に輝く姿を想望すると、身ぶるいをとどめ得ず、画作の材料も旅装も手軽に、とりあえず出てきたが、昨日(十一月十八日)の甲府盆地のめざましさ。裾山は春のようにかすみながら、天は深々と澄んで、その間に富士は申さず、白峯三山、悪沢、赤石、聖などの尖頭が、あざやかに白光を放っていた。八ガ岳や駒、地蔵などにくらべて一段と雪が厚く、しかも岩壁が突出して、眼に痛いほどの強さだ。
早川べりの馬車は、落葉の嵐に降り埋められそうに、たどたどしく走った。大島からは、大きな暈を帯びた十二日の月を頼って歩いた。