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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるおとこのだらく

ある男の堕落

伊藤 野枝

Lesen Sie ある男の堕落 (あるおとこのだらく) von 伊藤 野枝 (いとうのえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.585 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

間もなく私共は三人で外に出ました。

通りへ出て少し歩いていますと、私共の尾行が、すぐ後ろに三人くっついてきます。

「尾くのは構わないがね、もう少し後へさがって尾いて来て貰いたいね。」

私はあんまりうるさいので、一人の男にそういいました。彼はぶっと面をふくらせて私を睨みつけました。私は構わず、少し後れていたので、急いでYとOにおいつきました。

が、気がつくと彼等はやはりすぐ後ろから来ます。

「今いったことがお前さん達には分らないのかい?」

私は先刻の男を睨みながらいいました。

「余計な指図は受けない。」

彼は悪々しく私にいい返しました。

「余計な指図? お前さん達は、現に尾行をしながら尾行の原則を知らないのかい。尾行の方法を知らないのかい?」

「余計はことをいわなくてもいい。」

彼が恐ろしい顔付きをしていい終わったか終わらないうちに、Oはそこまで引き返して来ていました。

「何っ! もう一ぺんいって見ろ! 何が余計なことだ。貴様等は他人の迷惑になるように尾行しろといいつけられたか。」

「迷惑だろうが迷惑であるまいが、此方は職務でやっているんだ。」

彼は蒼くなって肩を聳かしました。