Japanische Klassiker mit Furigana
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おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Lesen Sie お蝶夫人 (おちょうふじん) von 三浦 環 (みうらたまき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.730 Zeichen · 242 Bildschirme
といって、やっと私はころびそうなのを助けられました。ほっとはしましたが私は、「お婆さんか」といわれたんで情けなくなってしまいましたが、戦争に敗けてから日本はこんなに惨めになってしまいました。まだあの当時のロシアの電車の方が羨しい位でございます。
街の真中に革命の父レニンのお墓がございましたが、ここは沢山の人が参詣に行き、その有様はまるで浅草の観音様に参詣するようでした。
オペラハウスに着いて驚きました。劇場の前も黒山の大群衆、客席も立錐の余地のないような超満員で、殊に女の髪結さん、髪結さんは可笑しいネ、ほら美容術をする人が一杯来ていました。私の「お蝶夫人」は大変に喜ばれて大喝采を博しました。拍手がいつまでもいつまでも続き、何度アンコールにおじぎしても拍手がやまない、恐ろしい熱狂ぶりなのです。それで私も大変嬉しくなって、こんなに私の「お蝶夫人」を喜んでくれるお客様に何か記念の品物を差上げたいと思いましたが、ステージに出ているので適当な品がありません、そこでフト思いついて、私の着ているお振袖の袖を千切って差上げようと思い、袖を千切り始めましたが、着ている着物の袖を自分で千切るんですからうまく出来ません。