Japanische Klassiker mit Furigana
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おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Lesen Sie お蝶夫人 (おちょうふじん) von 三浦 環 (みうらたまき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.730 Zeichen · 242 Bildschirme
一〇 パデレフスキーの機転
を立派にうたうために食事には非常に注意いたしました。一般に声楽家は声を出すと非常にお腹が空きますが、殊にオペラシンガーは栄養を充分に摂らないとうまくうたえません。それで私はアメリカに居る間中は、毎朝グレープフルーツを食べ、ティボーンステーキといって、丁字形の骨付きのビフテキを食べました。おいしい上にとても分量があって、普通のビフテキの十人前位ありそうな大きなビフテキです。それからミルク・フェーデット・チキンと申しまして牛乳で飼った特別の鶏のお料理を一度に一羽食べました。グレープ・フルーツとティボーン・ステーキとミルク・フェーデット・チキンで私は「お蝶夫人」を二千回もうたいました。そのお蔭で私がはじめてニューヨークに着いた時には、体重が九〇ポンドだったのが、アメリカをさようならする時は一三〇ポンドに殖えて大変ふとってしまいました。今は、今は病気ですし、それに戦争中からビフテキや鶏なぞありませんでしたから、見るかげもなくやせちまって九貫しかありません。本当に情けなくって泣きたい気持ちで一杯です。
一〇 パデレフスキーの機転
一九二〇年(大正九年)一月十八日、私はニューヨークのレキシントン座で歌劇「お菊夫人」