Japanische Klassiker mit Furigana
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さまようまちのさまよういえのさまようひとびと
さまよう町のさまよう家のさまよう人々
国枝 史郎
Lesen Sie さまよう町のさまよう家のさまよう人々 (さまようまちのさまよういえのさまようひとびと) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.916 Zeichen · 75 Bildschirme
十五
周囲一丈もありましょうか、そんなにも太い杉の木があり、その根が空洞になっていましたが、それが集会所の入口なのです。
私は其処から這入って行きました。
石の階段が通じていて、それを歩いて下へ行きました。
十五
下にあったのは地下室でした。
地下室で見た光景は、凄いといえば凄いとも云われ、滑稽だといえば滑稽だとも云われる、そういったようなものでした。
催眠術をかけている所を、冷静に第三者が観察したら、滑稽に見えるじゃアありませんか。
が、同じ光景を、感激的にロマンチックに、――いや寧ろミスチックに、眺めたとしたら同じ光景が、凄く見えるに相違ありません。
地下室で私の見たものは、その催眠術の施法だったのです。
もし施法をしているその人が、魔王を現わした仮面を冠り、物々しい喇嘛風の胴服を着、印を結んだり解いたりするような、変に技巧的な手附をし、その前に跪坐し平伏し、恐れおののいている被施法者を、威嚇していたとしたらどうでしょう。
しかも施法者の前と後に、青い色の焔や赤い色の焔が、燃え上がっていたとしたら何うでしょう。
その上施法者の右と左に、数人の覆面をした人間が、妙に威容をつくろって、並んでいたとしたら何うでしょう。