Japanische Klassiker mit Furigana
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イエスでん
イエス伝
矢内原 忠雄
Lesen Sie イエス伝 (イエスでん) von 矢内原 忠雄 (やないはらただお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.119 Zeichen · 436 Bildschirme
右大臣左大臣にして下さい」(一〇の三七)。はたして下らない名誉心でありました。イエスは十字架の苦難をくぐって後甦ることをくり返しお話になっているのに、弟子たちはこのエルサレム上りで神の国が実現すればその中でよい地位を占めたい、よい褒賞にあずかりたいと、いわば猟官運動、恩賞運動のような気持でいたのです。さきには「誰か大ならん」という地位争いが彼らの間にあったし(九の三四)、次にはペテロが「我ら一切を棄てて汝に従えり、されば何を得べきか」と恩賞を期待したし(マタイ一九の二七)、今またヨハネ、ヤコブ両兄弟のこの野心です。イエスは苦難を思われ、弟子は快楽を思う。イエスは霊を思われ、弟子は物を思う。エルサレムは近づいているのに、イエスの思いと弟子たちの思いとは、こんなにも差があるのです。イエスは哀しみをもって静かに答え給いました、
汝らは求むるところを知らず。汝らわが飲む酒杯を飲み、わが受くるバプテスマを受けうるか。(一〇の三八)
我とともに苦難の酒杯を飲み、死のバプテスマを受けうる力をこそ乞い求むべき時であるのに、それを求めずして地位と名誉とを求める。汝らは求むべきものを知らない。