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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

「ストップ」と誰だか怒号った。

ビールやサイダアのビラがある、「ひやむぎ」と書いた貼紙、店は開け放して、長い床几が二、三脚、硝子の簾、造花の軒飾り、祭りの提灯。

物珍らしさに、私たちはその土間へずかずかと這入って見た。そうして黙々と肢や脚を揉んでいる卓上の銀緑の蒼蠅にこれはと目をしかめた。

「ひやむぎでもやるかな。」と私が笑うと、

「健啖だなあ。」と庄亮が驚く。

だが、ビールの一、二本がすぐと抜かれた。

いわゆる後家さんの屯所であろう。それらしい二、三軒が向いあいに、その新聞紙貼りの二階の壁までが露わに見通せたが、野猪のような毛むくじゃらの男の幾人かの顔も、とある廂の下に何だか陽気そうに集っていた。外に荒物屋が一軒。

此処が清水村逢坂。

何でも、そこらの山林にいる伐木人夫どもが、たまに酒でも飲みにやって来ようという、ほんの五、六戸の部落らしかった。それでも何という寂しい夏の祭りであろう。晴衣著た子供たちの姿も見えなければ、化粧した若い女のけはいもしなかった。

いや、ありったけの娘子軍は、すでにチャンチャカチャンチャカの鰌すくいに出払ってお留守なのである。