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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

いい迷惑でさあ。全く運転手の過失で、こんな何でもないところで飛んだドジをやったものです。」

運転手ははずしたタイヤをガバガバガバと地上にひっ転がすと、今度のまた破損の箇処にゴムの継ぎを当て当て、アラビヤ護謨で粘着けると、トントンと叩いて見た。これからまた例のポンプで空気を吹き込もうというのだ。技倆の未熟も恐ろしいが、掛替えさえも一つしかない、それでもう四度もパンクした、継ぎはぎだらけの膏薬貼りのタイヤの、このぼろぼろ自動車に乗った者こそ災難だろう。危険千万だと思うと笑いたくもなった。それでもまだどうにか此処まで来られたからいいようなものの、逢坂あたりで、代りのタイヤもパンクしました、もう動けませんとでもなったら、命は無事でも、行くにも行けず、還るにも還れず、一同立往生の憂目を見た事だろうと思うと、思わずほっとしたものだ。どう見たところで熊笹峠にせよ箱根の新道ほどの危険な懸崖はなかったと思えた。

どちらにしても、もう豊原は近いのだ。

「御迷惑さま、さあどうぞ。」

結局パンクの数の多いほど、今はかえって楽みであった。何故かといえば、その度ごとに、私たちは十分の暇を得た。