Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
」
だが、私たちはまた道端のやや高畦の斜面へぽつぽつと凭りかかったり、蹲んだりした。わが庄亮は「やりきれねえ。」といいながら、歌のノートを取り出しては書きつけて、ともかく悦にはいっていた。
「しっかり頼んますよ。」と謹直なA君が今度ばかりは揶揄気味にきめつけた。
運転手は一生懸命であった。
この第五のパンクが騒ぎとなった。
ところへ闇雲に後から驀進して来た一つの高級自動車があった。あの露西亜風の駅逓の前に見たのがそれであった。
酔ってる、酔ってる、全くもって、山高帽の、モウニングの、また麦稈の背広の、眼鏡の、ホワイトシャツの、藤八拳の、安来節の、わいわい騒ぎの眼と鼻と口との連中が、不意にその前途を塞がれたので、停ると、いきなり、
「こりゃ、やい。ポンプ野郎。」となった。
「こりゃ、やい。」
「うむ、こりゃ、やい。眼があるか、やい。」
「天下の公道だぞ。不届者奴。」
「往来だぞ、公道のまん中でパンクする奴ゥがあるかア。」
「規則違犯だぞ。」
「赤だも、そっち避けい。」
「林野局のお通りだぞ。」
「下郎くたばれ。」
「ばかア。」
運転手はへえへえで、それでも手順も一向につかぬか、あ、また、螺旋巻ばっかり廻している。