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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

「なんですよ。そのツンドラ地帯にはフレップという紅い果の生る灌木が密生していましてね。それがフレップ酒の原料です。まだですか、紅い酒ですが。」Aさんは、そして微笑した。

「フレップ酒ですか。昨夜一寸やって見ました。甘いんですね。」

「でも刺戟は強いでしょう。」

「え、あれはアルコールに色をつけたんだとばかり思っていました。あまり紅いんですからね。」

「や、生粋の樺太葡萄です。」

話はそれから航海中の出来事や、横断のパンク自動車、逢坂の後家さんの安来節、これから廻ろうという敷香のオロチョンギリヤークの生活、海豹島の噂に移った。

雨がまた一しきり窓硝子をたたいて飛沫を散らした。

ガランとした白い一室である。

「これはいい、庄亮、踊るにはもって来いだな。」

「あっはっ、やるかア。」

「でも歌えまい、君には。」

「あっはっはっ、歌はちょいと、そのぉ、困るがね。」と首を竦めて、

「それでも何だよ、踊るぐれえなら、お弟子格でやれるよぉ。」

「T君どうだい。踊れるかい。」

「何です。伊那ぶしですか、家庭踊でしょう。」

「田辺さんの家庭踊じゃないさ。本場の伊那ぶし。」

「踊れますとも、僕はこれでも信州人ですからね。