Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
髪を立てて撫で上げている。
「持っておいで、短冊でも、明日でいいだろう。」
「は。小樽で買ってあります。」と、ありがとうとはいえないで、頭を垂れた。
「そこでと、吉植さんは、おいでならんとかな。吉植さん。」
「吉植君は風邪で弱ってますよ。」
と、「やああ。」と寝室の方から、我が庄亮が浴衣の胸をはだけて、ぬっと坊さん頭を突き出した。ちょっと此方を見て眉を顰めたが、何思ったか、ついと出て来て、私の傍に腰を下ろした。
「どうもそのね、北原君は已むを得ない仕事があって忙しいんで、困ってる。麦酒は明日にしてもらえんかね。」
「これは御挨拶、痛み入る。しかしじゃ、先生はよろしい、飲もうというてござるじゃて、ようござりましょうがな。お邪魔ならおいとま申す。それは失礼。だがな、どもならんそうじゃて、どもならん。」
「浪の音だそうだよ。」と私はまた笑った。
「ええ、浪の音。そうじゃ、あっはっは。いやにその。」
「まあいい。君は寝ていたまえ。障るとわるい。」
私はこれはやはりどもならんと思ったので、麦酒のコップを執りあげた。
「困るなア、それではね。僕がお附き合いしよう。よし、かまわぬ。