Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

Lesen Sie 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.812 Zeichen · 248 Bildschirme

Aozora Bunko

見る見る胴体から胸のほうにかけて黄色いぽツぽツのある鳥肌がむきだしになった。その毛の抜けた格好のぶざまなのが、皮肉なような、残酷な感じがするものでね。

お兼 まあいやな。あなたがいつも鶏をつぶしなさるから、そのような夢を見るのですわ。

左衛門 ところで今度はあの翼を抜かねばならない。わしは片方の翼と足とを捕まえて、地べたにおしつけて力を入れて抜いた。翼は大きくて小さい骨ほどあるのだからちょっと引っぱったぐらいでは抜けはしないからね。すると一本抜くごとに鶏が悲鳴をあげるのだ。

お兼 私はあの声ぐらいいやなものはありませんわ。殺してしまってからぬけばよかりそうなものですにね。

左衛門 それでは羽が抜けにくいし、だいち肉がおいしくなくなるのだ。わしは夢の中でその声を聞くとなんとも言えない残酷な快感を感じるのだ。それで首を自由にさせて、ゆっくりゆっくり一本ずつぬいて行った。するとお前が飛んで来てね。

お兼 まあ。いやな。私も出るのですか。

左衛門 うむ。後生だから、鳴かせるのはよしてくださいと言うのだ。それでわしは鶏の首をぐるぐるねじったのだ。それがまるで手ぬぐいを絞るような気がするのだよ。