Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まんじ

卍

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 卍 (まんじ) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.618 Zeichen · 258 Bildschirme

Aozora Bunko

と、光子さんは慌てて着物着ながら、――もう夕方の五時時分でしたが、その時まで二、三時間もシーツ一つでいなさったのんです。――「うち会わんと帰ったら悪いかしらん?」「あんたに会いたいいうてたけど、……今じっき帰って来るよって待ってたらどう?」わたしはそういうて引き留めはしましたもんの、その実夫が戻らん先に早う出て行ってくれはったらええ思いました。そうというのんが、今日の一日を完全に幸福な一日として終らしたい、折角のうつくしい日の思い出を、第三者のために不純にさしてしまいたくないと願うたのんです。そんな気持があったもんですから、夫が帰って来ました時には、自然とその不満の色顔い出まして、妙にふさぎ込んでしまいました。光子さんも、わたしがそういう風でしたし、初対面でもありますし、それにいくらか気イとがめてもいなさったのんでしょう、あんまり物数いわれませんのんで、三人ながら手持無沙汰で、めいめい何や別な事考えてる、というたようなあんばいでした。そうなるとわたしは、いよいよ邪魔しられたのんが腹立たしいて、夫憎うさい感じました。「二人で何して遊んでてん?」と、夫は光子さんの手前、ぼつぼつそんなこと話しかけました。