Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
あんな気味のわるい人死にがこの先三日も四日もつづいたひにゃ、うっかりお堂参りもできねえやね、こんなにうわさしていやがるんだ。おまけにね、ぬかすんだ。聞いたふうなことをぬかしていたんですよ。いくらかむっつり右門のだんなにも、焼きが回ったかとね。人の苦労も知らねえで、こんなにつべこべといっていたんですよ。だから、あっしゃ……だから、あっしゃ、く、くやしくてなんねえんだ。くやしくてならねえんですよ」
「ウフフフフフ、そんなことで泣くのがあるかよ。つがもねえ。手間がかかりゃかかっただけ、お手拍子喝采も大きいというもんだ。夏やせで少し身細りするにはしたが、目にさびゃ吹いちゃいねえよ。――しとしとまた小降りになったな。秋ゃ、秋、身にしむ恋のつまびきに、そぼふる雨もなんとやら、いっそ音締めもにくらしい、というやつだ。おいらが涙をふいてやらあ、雨の音を聞きながらひと寝入りするんだから、おめえもあの押し入れからまくらを持ってきな」
ごろり横になると、見せてやりたいくらいなあの男まえを、なんの屈託もなさそうに、もうすやすやと軽やかないびきでした。――チチチチと鳴くのはこおろぎか松虫か、恋呼ぶわびしい虫の声である。