Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
残っているふたりの捨て子を見ながめました。――年のころはいずれも二つくらい。ひとりはどうやら女らしく、あとのひとりは伝六がいまだにまごまごして抱いているのと同様、まさしく男でした。しかるに、これが少しおかしいのです。十中十まで捨て子をするには、それが長い昔からのお定まりであるかのごとく、あとあとへの目印と証拠になるべきお守り札に、少なくも着替えの一、二枚は必ず添えてあるのが普通なのに、どうしたことか、いぶかしいその捨て子には、いっこうにそれらしい品が見当たらないのでした。のみならず、子どもそのものにも不思議な相違が見えました。左に寝かされている男の子のほうは、まるまると肥だちもよくて、ずきんから着物にいたるまでひと目に裕福な良家の生まれらしい節々が見えましたが、右に寝かされている女の子のほうは見るからにやせ細って、そのうえに着物も継ぎはぎだらけの洗いざらしなのです。
――せつな! 名人の目がきらりと光るや、同時にさえまさった声があいきょう者のところへ飛びました。
「抱いているその子も、いっしょに並べてみい!」
「え……?」
「おまえの抱いている赤ん坊も、そこへもういっぺん寝かせといってるんだよ」