Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
「なに! 子どもばかり三人やられているとな! ふうむな。いかさま、ちっとよろしくないな」
「でしょう。だから、話はおしまいまでお聞きなせえましといってるんですよ。シナの孔子様もおっしゃったんだ。常人の狂えるは憎むべからず、帝王にして心狂えるは憎むべしとね」
「なんだい。いきなり漢語を使って、それはなんだい」
「いいえ、こないだ辰のふた七日の日にね、あんまり気がめいってならねえから、通りの釈場にいったら講釈師がいったんですよ。あたりめえの人間の気違いはかええそうだが、王さまで気の触れているのは何をしでかすかわからねえから、あぶなくてしようがねえんだ、とこういうわけあいなんだそうながね、なかなかうめえことをいうじゃござんせんか。つまり、その心狂えるっていうやつが、殺された子どものそばにいるっていうんですがね」
「キの字か」
「そうそう、そのキの字なんだ、キ印なんだ。それも、二十三、四のうらわけえ気違いがね、殺された子どものそばに、にやにや笑いながら血のついた出刃包丁をさか手に握って、しょんぼりと張り番をしているっていうんですよ。だから、殺した下手人はてっきりもうそれにちげえねえが、それにしても子どもの親っていうのがだれだかわからねえと、こういうんですがね。