Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
「ホシは仲間だ。絞めたやつのそでにちがいないぞ。おれだって眼のつくことがあるんだ。まごまごとしていねえで、もっとよく調べろ」
まったく敬四郎とても目のきくときがあるにちがいない。よくよく調べると、絞め道具に使った菅笠のそのひもに、小娘の身もととおぼしき文字が見えました。
「日本橋馬喰町新右衛門身内、おなつ」
読み取るや同時に、敬四郎の得意げな声があがりました。
「そうれみろッ。馬喰町の新右衛門といや、富山の反魂丹、岩見銀山のねずみ取り、定斎屋、孫太郎虫、みんなあいつがひと手で売り子の元締めをやってるんだ。野郎を洗えばぞうさなくネタはあがるぞ。おきのどくだが、今度だけはこっちのものだぜ。死骸にもう用はねえ。引き取り人があるかもしれねえから、どこか近所の寺へでも始末しろ」
小役人たちに命じておくと、死骸の手から証拠の片そでを切り取って、鼻高々とひと飛びに乗りつけたところは、ひもに見える馬喰町の呼び商い元締め、越中屋新右衛門の店先です。
「おやじはおるかッ。八丁堀の敬四郎じゃ。いたら出い!」
横柄に呼びたてながら、ずかずかとはいっていったその鼻先へ、ぬっとその新右衛門が顔を向けると、少し変でした。