Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

お笑いくださりまするな。事の起こりは、やはり、みなせがれかわいさの親心からでござります」

「なに! 親心からとは、またどうしたわけじゃ。どうした子細じゃ!」

「いうも恥ずかしい親心――源五兵衛どのが、子ゆえにみごと腹切り召されて、直訴までもしたその親心に比べますればいうも恥ずかしい親心でござりまするが、おろかなせがれ持ったが悲しい因果の一つ、利発な弥七郎めを弟子に持ったが恨めしい因果の二つ、それゆえにこそ泥斎がこのようなあさましい親心になりましたことも、おしかりなくお察しくだされませ。と申したばかりではおわかりでござりますまいが、じつは、てまえも、せがれも、弥七郎も、三人ともども、この青人形のような濃淡自在の群青色焼き出しを、もう二年越しくふう苦心していたのでござります。なれども、せがれはご覧のような鈍根のうつけ者、群青色焼き分けは夢おろか、てんからふできな、先に望みもないやつなのでござります。それにひきかえ他人さまの子の弥七郎は、さきほどだんなさまがそこのたなの三体をお見比べなさいましてずぼしをお当てなさいましたように、いたっての腕巧者、師匠のこの泥斎すらもときおり舌を巻くような上作を焼きあげるのでござります。