Japanische Klassiker mit Furigana
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よしだしょういん
吉田松陰
徳富 蘇峰
Lesen Sie 吉田松陰 (よしだしょういん) von 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.622 Zeichen · 269 Bildschirme
封建武士は、余所の花を傍目に眺めて暮らすの外、別に妙手段もなし。彼らの世禄は依然たり、社会の生活は、駸々乎として進歩せり。今は詮方なし、ただ借金の一あるのみ。借金の向う所天下に敵なし。堂々たる十万石以上の城持、国大名が頭を垂れて大坂商人の憐みを請うもまた気の毒ならずや。下の上に倣うさらに甚しきものあり、封建士族の窮迫は勢い止むを得ざると知るべし。看よ、徳川氏瓦解に際し、旗下の士にして、御蔵元に負債したる総高、殆んど一千万円に上りしというにあらずや。富の進歩は、武士の窮迫を意味し、窮迫は借金を意味し、借金は武士の社会における勢力の失墜を意味す。まして平和の時代における武士は、山上における船頭のみ、失火なき時の消火夫のみ、寒中の氷塊のみ、炎暑の綿衣のみ。独りその無用たるを証するのみならず、また一種不能力なる符号を帯び、何となく社会嘲笑の資料たるに過ぎざるものなくんばあらず。彼らが「腰の先鞘は、伊達には差さぬ」と高吟しつつ、大道を横行するも、社会の直覚的本能は、既に冷眼もて無用の長物たることを看破したるや知るべきのみ。いわんや二百年の太平は、彼らをして髯の生えたる御姫様たらしめたるにおいてをや。