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Japanische Klassiker mit Furigana

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よしだしょういん

吉田松陰

徳富 蘇峰

Lesen Sie 吉田松陰 (よしだしょういん) von 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.622 Zeichen · 269 Bildschirme

Aozora Bunko

第二 家庭の児

吉田松陰は、関原の役において、西軍の殿将として、大坂を守り、徳川氏に向って弓を挽ける、毛利家の世臣なり。彼は杉氏の子、出でて叔父吉田氏を続ぎ、禄五十七石を食む。彼は固より微禄の士。天保元年八月長門国萩城の東郊に生れ、安政六年十月国事犯罪人として、江戸において首を斬らる。その間僅かに三十年、而して彼が社会に馳駆したるは嘉永四年侯駕に扈して江戸に赴きたるより以来、最後の七、八年に過ぎず。彼の社会的生涯かくの如く短命なり。彼果して伝うべきものあるか。

曰く、然り。

彼は多くの企謀を有し、一の成功あらざりき。彼の歴史は蹉跌の歴史なり。彼の一代は失敗の一代なり。然りといえども彼は維新革命における、一箇の革命的急先鋒なり。もし維新革命にして伝うべくんば、彼もまた伝えざるべからず。彼はあたかも難産したる母の如し。自から死せりといえども、その赤児は成育せり、長大となれり。彼れ豈に伝うべからざらんや。

第二 家庭の児

長門は山陽の西陬に僻在す、而して萩城連山の陰を蔽い、渤海の衝に当る。その地海に背き山に面す、卑湿隠暗。城の東郊は則ち吾が松下村なり。松下の村たる、南は大川を帯ぶ、川の源、渓間数十里、人能く窮むるなし、蓋し平氏遺民の隠匿する処。