Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あいこくしんわたしはこうおもう

和人は舟を食う

知里 真志保

Lesen Sie 和人は舟を食う (あいこくしんわたしはこうおもう) von 知里 真志保 (ちりましほ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 70.567 Zeichen · 144 Bildschirme

Aozora Bunko

そこへある日、気の合う男がやって来て、磯魚とりに行かないかと誘った。どういうわけか、その時にかぎって行ってみようかなという気になったので、めいめい自分の舟に乗って、連れだって出かけ、チャシのある近所まで漕いで行くと、女がひとり磯菜をとっている。その履いているわらじが裏返しになっている。どうもその後姿が死んだ妻にそっくりである。そこで二人は舟を岩につないで岸に上り、こっそり忍びよった。すると女はひょいとふり向いた。やはり死んだ妻であった。彼女は二人を見ると、身をひるがえして逃げだし、洞窟の中へかけこんだので、酋長もその後を追って行くと、あの世へ出た。そこで妻の父に会い、いろいろさとされて、この世へかえってくる。そして待っていた男に、あの世の様子をいろいろ話し、ついでに、

「おまえも早く来たらどうだと、あの世からことずてがあったぜ」

とからかった。からかわれた男はぶりぶり恐りながら舟に乗ったが、舟の中にぱったり倒れて、それっきり動かなくなってしまった。逆にあの世へ行って来た男は長生したという。(幌別村出身、故知里イシュレ※(小書き片仮名ク、1-6-78)翁より筆者聞書)