Japanische Klassiker mit Furigana
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よっつのみやこ
四つの都
織田 作之助
Lesen Sie 四つの都 (よっつのみやこ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.005 Zeichen · 62 Bildschirme
庄造「そして、本日ここで遂にめぐりあったという訳ですか」
節子「えゝ」
庄造(仏像を手にして)「実にいゝものだがなァ、しかしそういう訳だとすると、カイザルのものはカイザルに返さゞるを得ないですな」
節子「じゃ、譲っていただけます?」
庄造「うん、近頃譲る事に馴れているんでね、近く財産を譲る事になっています」
庄平、はいって来る。
庄造(庄平を指して)「……この男にね」
庄平「お客様ですか」
節子、振り向く。
節子「あら」
起ち上る。
庄平「やあ(と簡単に挨拶して、庄造に)お父さん、万年筆落ちてませんでしたか」
庄造「はてね」
庄平(節子に)「いらしてたんですか、どうも失敬しました」
節子「いゝえ、お邪魔してます」
庄平「こゝでお眼に掛るとは思いませんでした、偶然って奴は続き出すと、きりがないんですね」
節子「えゝ、でも、なんだか、古風な言い方をしますと、仏像に導かれているような気持が致しますわ」
庄平「仏像って何ですか?」(と、節子の気持に水をさすような質問を無意識にする)
庄造「……二人とも、掛けたらどうですか」
二人、掛ける。
庄造「坐った序でに、胸のポケットを見たらどうだね、庄平」