Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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よっつのみやこ

四つの都

織田 作之助

Lesen Sie 四つの都 (よっつのみやこ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.005 Zeichen · 62 Bildschirme

Aozora Bunko

四八 道。

十吉「小谷初枝、聞いたような名だが……名前の感じは、清楚だな」

庄平(呟くように)「妻を娶らば才たけてか」

十吉(うたう)「みめうるわしく情ある……」

葉子、寂しい。

庄平、十吉(合唱する)「友を選らばば書を読みて、六分の侠気四分の熱……」

壁のベエトオヴェンのデス・マスクは歌わない。

四八 道。

夕陽丘の例の寂しい道を、初枝と清子が歩いている。雨上りの感じ。

初枝「南方へいらっしゃる日は決まりまして……?」

清子「間もなく、発令があると思うんだけど……初枝さんのお見合い、明日でしょう?」

初枝「あら、どうして御存知?」

清子「副校長先生に伺ったの……どんな方でしょう、きっと良い方だと思うわ。あなたもその方を気に入るわよ」

初枝「そうかしら」

清子「自信がないのね。当てゝ見ましょうか、その方……軍人さん?」

初枝「あら」

清子「当った? ……中尉さんじゃない?」

初枝「まあ」

清子「また当った?」

初枝「千里眼みたい」

清子「じゃ、もう一つ言うわ、もう当らないと思うけど……軍医さん?」

初枝「あっ」(驚く)

清子「あら、当った?」

清子、ふと考えこむ。

その寂しい横顔、くずれた塀に「へのへのもへの」