Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme
羊羹綺譚
一
念のために聞いておくんだ」
師匠の声がまだ一段と高まってきた。
「……………申し上げますヘイ。あの広小路の角の店なんで」
か細い声でやっと言うと、
「なに、角?」
ほんのしばらくの間、ジッと師匠は考えていたが、やがてのことにさらにひとッ調子声張り上げて、
「よせよせ今松、あの角のはよせ、三軒目のうちのほうがよっぽど美味えや」
羊羹綺譚
一
さすがに一方の大看板雷門助六。その晩の楽屋には左楽やつばめや柳条やたくさんお偉方のいる前で弟子に赤恥をかかせるような男ではなかったから、いろいろ油を絞ったあとで、わざと三軒目のうちのほうが美味いなどと道化たことを言ってその場から解放してやったのだったが、まだ二つ目になったばかり、修業最中の今松が近頃ぐれて酒ばかり飲み出しているということは、とうに噂で聞いて知って腹にすえかねていた。
が、ともかくも今までは自分の前でプツリとも酔った姿を見せなかったから、ついそのままにしておいたのだった。それがどうだろう、天網恢々疎にして漏らさず、今度という今度は電車のなかの一件と、その晩の焼鳥一件と、一日にふたつも馬脚を現してしまったではないか。