Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
十一
と吹いて行くと、
それとても苦しうござらぬ、若いが二たびあるにこそ、えい、そりゃ、枯木で花が咲くにこそ……
どうしてこんなに面白いのだかわからない。自分で吹いて、自分の音色に聞き惚れていると、金の鈴を振るような制多伽童子の音声が、常住不断に耳もとで鳴りひびいています。心なき駕籠屋も、心して駕籠を揺れないように舁いで行くものらしい。
鎌倉の御所のお庭で、十七小女郎がしゃくを取る、えい、そりゃ、十七小女郎がしゃくをとる……
しゃくをとるはいいけれど、いったい、この駕籠はどこまでやるつもりだ。
十一
お角があの晩、おそく両国の小屋へ帰って来た時分に、まだ茂太郎が帰っていませんでしたから嚇としました。
小屋の者どもを叱りつけて、迎えにやったけれども、そのお客はとうに帰ってしまったとのことです。お角が、むしゃくしゃに腹を立てたのは無理がありません。こうなっては、たしかにかどわかされたと見るよりほかはない。大切の大切の一枚看板を外されては、明日からの人気にさわる。人気よりも、損得よりも、出し抜かれたことがお角としては口惜しい。ことに相手が女であるとのこと、しかるべき切髪の、まだ水々しい女であったということが癪にさわってたまらない。