Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
「相変らず壮健で結構だな」
「はい、おかげさまで風邪一つ引きも致しませんが、いったい殿様は、その後、どちらにおいであそばしました。江川様にお目にかかった時お聞き申してみましたが、江川様も御存じがないそうでございました、多分、西洋の方へおいでになったんじゃなかろうかと、おっしゃってでございましたが、ここで殿様にお目にかかろうとは、ほんとに夢のようでございます」
「まあ、それを話すと長いことになるがな、拙者は今、房州に行っている」
「へえ、房州においででございますか、房州はどちらでいらっしゃいます」
「房州は洲崎じゃ、もと砲台のあった遠見の番所に隠れていたのが、仔細あってこのごろ江戸へやって来た、噂を聞くと、近頃そちは芝の江川のところに来ているそうだから、ぜひとも会ってみたい心持になって、あの手紙を遣わしたのじゃ、早速、出向いて来てくれて忝ない」
「どう致しまして、そうおっしゃって下されば、伊豆が長崎におりましょうとも、いつでも出向いて参ります。私はまた小野様か、肥田様か、そうでなければ春山様……といろいろにお案じ申し上げて参りました」
「就いては寅吉、呼び立てたのは、ただ久しぶりでそちに会ってみたくなったのみならず、相談したいこともあってのことじゃ。