Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

いい男が手放しで泣くのだが、この場合に限って同情の至りで、ほとんど貰い泣きをしたがるものばかりです。しかし、こう言って泣きつかれても今更、誰がどうしてやろうと言うこともできません。

宇治山田の米友が、うなり出したのはこの時です。

米友が鈴喜の家の裏手の竹藪の中をうろついていたのは、それから間もないことでした。

庄屋様に行っても、竜泉寺の住職を煩わしても、お詫びの叶わないと言われるのを米友が、救い出そうとするつもりか知らん。

例の不動尊の画像は刀でも差すように、腰へしっかと挿んで、藪の中にある大木へ攀上りました。その大木の上から見下ろすと、鈴喜の家の庭から、開け放した間取りまでが手に取るようです。

庭は思いの外ひっそりとしていたが、その一方の隅の楓の木の下に、後ろ手に結かれているのは建具屋の平吉という人らしい。座敷の上には、お歴々の遠乗りの連中が食事の最中と見えて、誰も平吉を顧みる者がない。槍持の奴の姿も見えなければ、仲間連中も一人としてその番をしている者はありません。ああして木の根へ括っておけば、あえて番人を附ける必要はなかろうけれど、うっかりしているのは、問題の十文字の九尺柄の槍です。