Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

五

て出て参りました、私の背中をごらん下さいまし、この大きな笈の中に、この世の息を引取った清澄の茂太郎が、眠るが如くに往生を致しておりますのでございます、私は、これを持って江戸の菩提寺へ安らかに葬ってやりたいと思いまして、そうしてこうやって出かけたのでございます」

五

小金ヶ原の珍な現象が、江戸の市中までも評判になると、そこに謡言がある。曰く、近いうちに江戸の町という町が火になる、その時は江戸の町民は悉く住むところを失うて、一時、小金ヶ原へ仮りの都を作らねばならぬ。その時に最も幸福に救われたいものは、今のうち小金ヶ原の新しい神様を信心しておくがよろしいと、それはずいぶんばかばかしい謡言であります。多少、心ある者は、一笑に附して顧みざるべきほどの無稽の言葉であるにかかわらず、それを信ずるものが少なくなかったということは、今も昔も変ることがありません。踊りに行くものよりは信心に行く者が多くなって、相当の身分あり財産ある者が、続々として詰めかけるようになった時分のことであります。

例の道庵先生が、このことを洩れ聞くと、小膝を丁と打ちました。

「さあ、また乃公の出る幕になった」