Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
お角は派手な着物を着て、それに薄化粧さえしているようです。こうしてお角が柳橋に駒井を訪ねるのは、今に始まったことではありません、三日に上げず宵のうちに駒井を訪ねて、でも、そんなに長話はしないで帰ります。駒井もまた、お角の訪ねて来ることを好まないではないらしい。ただ何のために、こうして、しげしげお角が駒井を訪ねて来るのだか、また駒井ほどの人が何用あって、しばしば、お角のような女を近づけるのだか、そこの辺が、どうも腑に落ちないようです。そこで、もとは駒井の先代の家に仲間奉公をしていたというこの船宿の亭主と、おかみさんとは、その噂をして、お角が来るたびに小首を捻っているのであります。
駒井の殿様ほどの人が、あんな女を相手になさろうはずはないと思うけれども、そこは、あたりまえに考えてしまうわけにはゆかない。あれほどの殿様が、甲州をしくじっておいでになったのも女のためであった。その相手の女というのは、女もあろうに身分違いの女であったということ、わずかに、その賤しい女一人のために、あれほどの地位を棒に振って、半生涯を埋めてしまうような羽目に陥っておしまいになったのが情けない。