Japanische Klassiker mit Furigana
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme
妙 ……まあ、どうして?
蔦 どうして? フフッ、(お妙の顎を掴んで頬ずりのようなことをしてからツイと奥の方へ歩き出しながら)ホ、ホ、御朱引き外も外すぎる、こんな田舎で芸者も出来ないじゃありませんか。
妙 あのう、お蔦さん、よっぽど前からお尋ねしようと思っていました、……芸者になればお金がたんと取れますかえ?
蔦 お金? どうしてまたそんな?
妙 ……私になれたら、なろうと存じます。いえ、……もう内にはお金がまるでないのです。拵えるあてもありません。あれだけの子供達がもうじき食べ物も着る物もなくなります。そのうちにお江戸にたずねて行くかも知れませんから、どうぞお世話して下さいな。
蔦 まあ、それで! いけません。第一、何か芸が出来ますかえ?
妙 あい、お琴を少し習いました。それから仕舞いを少しばかり。
蔦 琴と仕舞ですって! ホホホ、駄目駄目。全体芸者になろうなどと、悪い了見。金がなければ仙さんに相談しなさい。仙さんにいつまでもここに居ておもらいなさい。仙さんは……。(フイと奥の間に去る)
取残されたお妙は炉傍に坐ったまま、ジッと前を見詰めたまま考えている。――永い間。