Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいげんだん
妖怪玄談
井上 円了
Lesen Sie 妖怪玄談 (ようかいげんだん) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.869 Zeichen · 59 Bildschirme
まず第一の事情を述ぶるに、従来意力を用いてなしたることも、多年その一事をもって習慣となすときは、自らこれを識覚せずして自然に成るに至る。例えば詩歌を作るがごとし。そのはじめこれを稽古するに当たりては、いろいろ思慮工夫を用いてはじめて成りしも、多年勉強熟達したる後は、口を発すれば、その言おのずから詩となり歌となりて、ほとんど自らいかにしてその成りしを識覚せざることあり。これ、いわゆる習慣によりて、識覚有意作用の不覚無意作用に変じたる一例なり。また、人の書を読み経を誦するに当たり、そのはじめは心を用い意を注ぎてこれをなし、数回反復の後は口に任せて自然に読誦することを得るに至るも、この一例なり。その他、人の事業に習熟進歩することを得るは、みなこの規則の存するによる。
つぎに第二は、意力を一方に会注するときは、他方に不覚を生ずるの事情をいう。例えば、意を凝らして一心に読書するときは、心の全力その読書の一方に集まるをもって、他の部分にいかなる刺激を受くるも、自ら感覚せざることあるの類これなり。
第三は、心性の疲労したるときは、平常識覚せしことも識覚せざることあるの事情をいう。