Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいげんだん
妖怪玄談
井上 円了
Lesen Sie 妖怪玄談 (ようかいげんだん) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.869 Zeichen · 59 Bildschirme
第三六節
第三七節
ここにまた、一時記憶に失して自ら識覚せざることの、不覚筋動となりて現ずることあり。例えば、一時失念したることの夢中に現じ寝言に発することあるも、自らそのいかにして発現するを識覚せざるがごとし。余がかつて経験するところによるに、ある人の苗字を知りて実名を忘れたることあり。そのとき、なにほどこれを考うるも想出することあたわざりしに、筆を取りてその苗字を書き終わりたれば、自然の筆勢によりてその実名を書き出だせしことあり。また、字に書かんと欲して忘れたるものを、口に発して想出することあり。これ、ややその性質を異にするところあるも、また一時の記憶に漏れたるものの不覚筋動となりて現ずるものなり。しかして、その一時の失念は種々の事情より生ずるも、余が案ずるところによるに、意向または心力の他の部分に会注して、その記憶の存する部分に不覚を生ぜしによるならん。これをもって、自ら記憶せざることを、コックリにたずねて知ることを得、あるいは自ら現に知るところのものと全く反対したるものを、コックリの答えによりて知ることあるなり。
第三七節
もし、あるいはコックリに向かって未来のことをたずぬるときは、単に想像または推察によるよりほかなし。