Japanische Klassiker mit Furigana
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こうげいのみち
工芸の道
柳 宗悦
Lesen Sie 工芸の道 (こうげいのみち) von 柳 宗悦 (やなぎむねよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.103 Zeichen · 336 Bildschirme
一〇
もし器に個性の色が鮮かなら、それは誰もの友達とはなり得ないであろう。奉仕に活くる者は、自らに執着があってはならぬ。それに器は日々共に暮す一家の仲間である。もしも我を張る者が中に出るなら、平和は乱れるであろう。静かなる器のみがよき器である。そこにはいつも謙遜と従順との徳が見られるではないか。この徳に守られずば、器は器となり得ないであろう。またこの性質を失うなら、どうして人の愛を受けることができよう。個性の器であるならば、奉仕の器となることはできぬ。そこにはよき卑下がなければならぬ。「心の貧しき者は幸である」と聖書は記した。そうして天国は彼らのものであると約束してある。同じ福音が工藝の書にも書いてある。謙虚な心の彼らを、美の国における大なる者と言い得ないであろうか。
我への執念著しく、自己への煩悩に沈む今日、かかる器を見て救われる思いがあるではないか。「我空」は仏説であった。亡我の境こそは浄土である。器に見らるる没我は、救われている証である。救われたる器、それをこそ美しき作と呼ぶのである。浄土に甦れる者を、清き魂と呼んでいるではないか。
一〇
イエスはパリサイの人々を好まなかった。