Japanische Klassiker mit Furigana
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しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
Lesen Sie 式部小路 (しきぶこうじ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.847 Zeichen · 149 Bildschirme
集っていたのは、バラバラと散る。
(遁げるかッ。)
で、鍍金の奴が飛びつくと、
(べらぼうめ、いくら山手だってこう、赤城に芝居小屋のあった時分じゃねえ、見物の居る前で生命の取遣りが出来るかい、向う崖の原ッ場までついて来い、殺してやる、来い!)
というと前へ立って駆け出したんで、皆がぞろぞろとついて行くと、鍍金の奴は一足おくれで、そのあとへ、こけ勘。
ところがね、おかみさん、いざ原場の頂上へ薄りと火柱が立って、愛吉の姿があらわれたとなる。と、こけ勘はいきせい切って追いあがりましたが、遠巻にした見物も、二人の徒も、いくら待っても鍍金が来なかったというじゃありませんか。
その筈でさ、来ないも道理。どさくさ紛れに、火の玉の身上をふるった、新しいばりかんを二挺、櫛が三枚、得物に持った剃刀をそのまま、おまけに、あわせ砥まで引攫って遁亡なんですって。……
類は友だっていいますがね、此奴の方が華表かずが多いだけに、火の玉の奴ア脊負なげを食って、消壺へジュウー……へへへ、いい様じゃありませんか、お互です。」
女房怪しからず、と剃った痕に皺のまじった眉を顰め、
「お互ッて、じゃ今来た愛吉ッてのもちょいちょい盗るの。