Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
「なんだか、懐中電灯が暗いね。電池がよわくなってきたんだ。やっぱり、けんやくしたほうがいい。これからは、一つだけつけて、あとは、消しておくことにしよう。」
博士はそう言って、さきにたっている青年の懐中電灯だけをのこして、あとは、みんな消させました。すると、あたりは、いよいよ暗くなり、なんともいえぬ、心ぼそさですが、もし、電池をつかいつくして、まったく、ひかりがなくなったら、それこそたいへんですから、だれも、苦情を言うものは、ありませんでした。
すると、そのとき、ゆくてのやみの中から、またしても「キ、キ、キ、キ……。」という、怪物の笑いごえが聞こえてきました。みんながゾッとして、立ちどまると、その声が、矢のように、近づいてきたかと思うと、黒い、小人のようなものが、サーッと、人々のそばを通りぬけ、うしろの、やみに消えていきました。そして、その、うるしのようなやみの中から、また、「キ、キ、キ、キ……。」と笑うのです。
まるで、悪夢にうなされているような気持ちでした。夢であやめもわかぬやみの中をたったひとり、トボトボ歩いている、あのおそろしい気持ちです。