Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Lesen Sie 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.820 Zeichen · 235 Bildschirme
6 隠し方のトリック
「首のない女」はやがて邦訳されるのだし、一口でいえないようなトリックなので、種明かしは避けることにする。
(昭和三十一年五月、この本のために書き下ろす)
6 隠し方のトリック
「もういいかい」「まあだだよ」の隠れんぼうの面白さは機智とスリルにある。私の子供のころ、名古屋地方には「ゴミ隠し」という遊びがあった。一人の子供が地面に四角な区劃を描いて、ある特定のゴミ、マッチの棒などの木や藁の切れっぱしだとか、小石などをその区劃の中の土に埋めて隠すと、他の子供がそれをさがし出すという、いわば「隠れんぼう」を極端に縮小したような遊びであった。私は子供のころ、この遊びに、何ともいえぬ面白さを感じたものである。
青年時代、友達と二人で、小遣もなくて退屈していた時、「ゴミ隠し」を少し大きくしたような遊びを思いついて興じたことがある。私とその友だちとが交互に隠し役に廻り、たとえば一枚の名刺を、机の上のどこかへ隠すのである。机の上には本や硯や煙草や灰皿やその他雑多の品がゴタゴタと並んでいる。その机上のジャングルの中へ、一枚の名刺を隠すのだが、私は当時流行していた朝日とか敷島とかいう口つきの煙草の、口の部分の芯になっている厚紙を抜き出して、その代りに、問題の名刺を細く巻いて入れておくというような手を用いた。