Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.406 Zeichen · 381 Bildschirme

Aozora Bunko

臨済寺の雪斎和尚をはじめ、老臣の庵原将監、朝比奈主計などの顔。

右側には、一族の斎藤掃部助、牟礼主水正などの姿の見える端に、松平元康も坐っていた。

「…………」

黙然と、左右の流れは、正座に向って少し頭を下げていた。衣ずれの音も耳立つその静かなあいだに、義元は着席していた。

小姓も近侍一名も、ここへは従えていない。

同朋衆二名だけが、遠く二間か三間へだてて、控えているきりらしいのである。

「遅参申した」

帷幕の人々の礼に対して、義元のあいさつだった。

そしてまた、雪斎へは、特に、

「長老にも、御老体を枉げて」

と、労った。

近頃は、師の姿を見るたびに、体のことについて労ったり訊ねたりするのが、義元の癖になっていた。事実、この五、六年来、雪斎は病みがちで、老いが著しく見えていた。

義元は、弱冠の頃から、この人に薫陶され、この人に鞭打され、またこの人に護られ、励まされ、すべて雪斎の経世と策謀と雄略によって、今日の大を築いて来たことを知っていた。

だから雪斎の老いは、自分の老いのように感じられてならなかった。けれどそれも初めのうちだけで、雪斎に頼らなくても、ここ数年、今川家の勢力はびくともしないばかりか、いよいよ昇天の勢いで隆昌の一方にあることを見ると、いつのまにか、弱冠からの成功もすべて、自分の器量のように思いなさ