Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.406 Zeichen · 381 Bildschirme
「主計。この前の評議の折、申しつけておいた調べ、整うたか」
義元の言に、
「ざッと」
朝比奈主計は、携えて来た書類を展げて、評議に先立って、一応の説明を加えた。
それは、織田家の領地と、藩財の調査や、またそれから算出した兵力、武器などの詳細な書きものであった。
「小藩とは申しながら、近年になりまして、著しく、織田家の財政も立ち直って来たかに見うけられますが……」
主計は云いながら、数字の表を義元に示し、
「尾張一国とは申しますが、尾張の東部南部の――東春日井や知多郷のうちには、御当家で切り取った岩倉城のごときもござりまするし、また、織田に属しておるとはいえ、二心を抱いておる者もあるやに存ぜられますので、先ず、今の情勢では、織田の領邑はおよそ尾張一国の半分以下――五分の二と見れば大差ないかと思いまする」
「ムムなるほど。聞き及ぶ通りの小藩だのう。――して兵数はどれほど出し得るか」
「尾州五分の二領と見れば、その領地額は、約十六、七万石に当りましょうか。一万石について、養兵力をおよそ二百五十人と積ると、織田全体を挙げても、四千内外。――守兵をのぞけば、三千内外の兵しか動かすことはできますまい」