Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
「お頭目様。おゆるし下さいまし……。ですが、甥御様が番の手前どもへ仰っしゃるには――あの情にもろい叔父が、どうして甥のおれを、ほんとに殺すものか。これはおれを意見するために、仕置しているのだ。糺明だから、晩にはゆるされる。――それを貴様たちが、おれのいうこともきかずおれを苦しめるなら苦しめてみろ。……と、こう脅かしなさるので、一人がつい解いて、彼方の木蔭へ、尿をしに連れて参りました」
「そして……」
「ギャッ――という声がした時はもう二人とも、殺されていましたので、手前は、後も見ずに、お知らせに」
「くどいッ。――天蔵はどう逃げたか、それを先にいえ!」
「土塀へ手をかけていましたから――多分そこを越えて、外へ飛び下りたに違いございませぬ。どぼーんと、濠の水音が、その時したように思いまする」
小六は、聴く間も、もどかしそうに顧みて、
「新七。追討ちしてしまえ。村の道へも、すぐ手配をしろ」
いいつけると、彼自身も、その手配のために、表門の方へ恐ろしい勢いで駈け去った。
今が今――というように、小六から性急にいいつけられて、鍛冶小屋へ飛んで戻るなり、鉄砲の関金を鍛ち直していた国吉は、邸のうちに何が起ったのも、時が経ったのも、物音も一切知らなかった。