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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme

Aozora Bunko

そして、蜂須賀衆のうちで、誰ぞ、重立った者一名に、折入って、談合したいことがあるから、これまで来てもらいたいと伝えて来い」

「畏りました」

日吉は、頭を下げた。

しかし、すぐ行こうとはせず、

「集まっている一同の者へ、そう伝えればよろしいので?」

「そうだ」

「そのために、私を、これまで先に立たせて来たわけですね」

「はやく行け」

「参ります。――けれど、これきりお目にかからないかも知れませんから、私にも、ここで云い分をいわせて貰いましょう」

「何、云い分を」

「いわずに去るのは、口惜しゅうございます。何となれば、あなたは飽くまで手前を、蜂須賀一類の手先と見ている様子です」

「それに相違あるまいが」

「あなたはお賢いが、あなたの眼は、鋭すぎて、観る物を、突き抜いてしまいます。釘を打つにも、止るところで止っているからよろしいので、過ぎたるは及ばざるが如し、というのは、お前様の智慧のことです」

「…………」

「なるほど、あなたが観破っているとおり、私は、蜂須賀村の仲間と共に、この岐阜へ流れて来た一人にはちがいありませんが、しかし、心はあの衆と同体ではありません。中村の百姓に生れ、針売りなどして、未だに志を得ませんが、土豪の冷飯に飼われて、生涯終る気もなし、乱波を働いて、けちな恩賞にありつこうとも思っていません」