Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
と、槍を休めながら、傍ら、剣の理あいも、槍の理あいも同じであることを説き、そしてすべての武道が、ただ丹田の気にあること、力なき力――力を超越した心力でなければならぬ――などと講義の弁をふるっていた。
「なるほど」
皆、感銘して、それに聞き入っていた――すぐ後ろでのことだった。
「強情な猿めッ」
若侍は、槍の柄を、横に振って、日吉の腰ぼねを撲りつけていた。
「痛いッ」
日吉は、半ば、泣き声でさけんだ。実際痛かったとみえ、顔をしかめながら、腰を曲げ、その辺を撫でまわしていた。
「どうしたのだ?」
後ろの一団は散らかって、日吉の周りに集まった。
「いや、どうにも、箸にも棒にもかからん横着者だて」
と、日吉を撲った若侍は、何といっても、日吉が武芸の稽古を拒むということを、武家奉公の異端者であるとして、口を極めて、悪ざまに人々へ披露した。
すると、また、
「いや、それは、わしも勧めたことがあるが、不器用だとか、何とかいって、どうしてもこの猿は稽古に来んのじゃ」
と、云い足す者もあったりして、武家の奉公人として、不心得な奴、末の見込みのない奴、横着も直るまい――という判決を、日吉は、衆の中で口々から云い渡された。