Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
さんの皺がれた肩には、汚ない濡れ手拭が肩掛のように結びつけられてあって、白髪まじりの毛がそそげ立って、斑にはげた黒い歯で笑われると、とても泣かずにはいられなかったのです。夏の、重っくるしい風のない蔵座敷のなかに寝せつけられて、そのコットン、コットンをきくときっと泣出した覚えはあっても、それが火のつくような泣方で、手もつけられなかったときくと、今ではその媼さんに気の毒な気がしますが、じきにその媼はコレラで死んでしまって、その店もなくなってしまいました。
ある時、祖母の従兄だというおじいさんが伊勢から訪ねてきたことがありました。おじいさんはもう九十歳だといいました。祖母は八十ばかりでした。この二人は人世五十年以上逢わなかった様子で、しきりに懐しがっていました。わたしはそのおじいさんの赤とんぼ位のちょん髷が、光った頭にくっついているのを、西洋人を見るより珍らしく見ていました。二階の広間で御馳走をして、深川でもと芸者をしていたという二人の血びきのおたけさんという女を呼んで、人交ぜしないで御酒を飲んでいましたが、やがておじいさんが太鼓をたたき、女のひとが三味線を弾いて、祖母が踊りはじめました。