Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんちゅう
春昼・春昼後刻
泉 鏡花
Lesen Sie 春昼・春昼後刻 (しゅんちゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.079 Zeichen · 102 Bildschirme
それはそれは数え切れぬくらい、いずれも一尺、一尺五寸、御丈三尺というのはない、小さな石仏がすくすく並んで、最も長い年月、路傍へ転げたのも、倒れたのもあったでありましょうが、さすがに跨ぐものはないと見えます。もたれなりにも櫛の歯のように揃ってあります。
これについて、何かいわれのございましたことか、一々女の名と、亥年、午年、幾歳、幾歳、年齢とが彫りつけてございましてな、何時の世にか、諸国の婦人たちが、挙って、心願を籠めたものでございましょう。ところで、雨露に黒髪は霜と消え、袖裾も苔と変って、影ばかり残ったが、お面の細く尖った処、以前は女体であったろうなどという、いや女体の地蔵というはありませんが、さてそう聞くと、なお気味が悪いではございませんか。
ええ、つかぬことを申したようでありますが、客人の話について、些と考えました事がござる。客人は、それ、その山路を行かれたので――この観音の御堂を離れて、」
「なるほど、その何んとも知れない、石像の処へ、」
と胸を伏せて顔を見る。
「いやいや、其処までではありません。唯その山路へ、堂の左の、巌間を抜けて出たものでございます。