Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
しっかりとあずかって置いてくれ」
三
「草履の片足はとんだ鏡山のお茶番だが、張子の虎が少しわからねえ」
半七は帰る途中で考えていたが、それから番屋へ行って聞きあわせると、下総屋の番頭吉助はなにを調べられても一向に知らぬ存ぜぬの一点張りで押し通しているのと、かれのふだんの行状が悪くないということが確かめられたのとで、ひと先ず主人預けとして下げられた。名代部屋に寝ていた他の二人も、やはり主人あずけで無事に下げられたとのことであった。
あくる日、半七は八丁堀へ出向いて、きのう取り調べただけの結果を報告すると、藤四郎はなるべく早く調べあげてくれと催促した。半七は承知して帰って、子分の多吉をよんで何事かを耳打ちすると、多吉は心得てすぐに出て行った。
それから三日目である。花どきの癖で、長持ちのしない天気はきのうの夕方からなま暖かく陰って、夜なかから細かい雨がしとしとと降り出した。早起きの半七がまだ顔を洗っている明け六ツ(午前六時)前に、伊勢屋の与七が息を切ってたずねて来た。
「親分、又いろいろのことが出来しました」
「与七さんか。早朝からどうしたんだ。まあ、こっちへあがって話しなせえ」