Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
そんなら番頭に逢わせてくれと云うと、四十ばかりの男が片襷の手拭をはずしながら出て来た。
「てまえが番頭の四郎兵衛でございます」
こっちの身分をあかした上で、半七はゆうべの熊の一件を話した。ここの娘のあやういところを車湯の勘蔵が自分のからだを楯にして救ったのは事実で、自分とこの松吉が確かな証人である。命に別状はないが、勘蔵の傷は重い。多寡が湯屋の三助で、長い療治は随分難儀なことであろうと思いやられるから、主人とも相談してなんとか面倒を見てやるようにしてやってはどうであろう。勿論これは表向きの御用ごとではないが、自分もそれに係り合った関係上、まんざら知らない顔もしていられないから折り入って頼みに来たのであると、半七はおとなしく云い出すと、四郎兵衛はすこし考えていた。
「いえ、勘蔵が怪我をしたということはわたくしも聞いて居ります。見舞にでも行ってやろうと思いながら、なにしろこちらも御覧の通りの始末だもんですから、まだ其の儘になっているようなわけでございます。そのことに就きまして、勘蔵がお前さんに何かお願い申したのでございますか」
「別に頼まれたわけじゃあねえが、あんまり可哀そうだから何とかしてやって貰いたいと思うんだが、番頭さん、どうですね」