Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
彼女はその交換条件として、ある材料を兄さんのまえに提出しようというのであった。半七も笑ってうなずいた。
「よし、よし、そりゃあ種次第だ。ほんとうに種がよければ、十人でも二十人でも、五十人でも百人でもきっと狩り集めてやる。まず種あかしをしろ」
「きっとですね」
念を押して置いて、お粂はこういう出来事を報告した。ゆうべ末広町の丸井という質屋へ恐ろしい押借りが来たというのである。丸井はそこらでも旧い暖簾の店で、ゆうべ四ツ半(午後十一時)頃に表の戸をたたく者があった。もう四ツを過ぎているので、丸井では戸をあけなかった。御用があるならばあしたの朝出直してくださいと内から答えると、外ではやはり叩きつづけていた。銀座の山口屋から急用で来たと云った。山口屋は嫁の里方であるので、もしや急病人でも出来たのかと、店の者も思わず戸をあけると、黒い覆面の男ふたりが無提灯でずっと這入って来て、だしぬけに主人に逢わせろと云った。かれらは黒木綿の羽織に小倉の袴をはいて、長い刀をさしていた。この頃はやる押借りと見たので、番頭の長左衛門は度胸を据えてそれへ出て、主人は病気で宵から臥せって居りますから、御用がございますならば番頭の手前に仰せ聞けくださいと挨拶すると、ふたりの侍は顔を見あわせて、きっと貴様に返事が出来るかと念を押した。