Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
というのは、そこに不思議なものを見付けたからで、何十匹という蛇がからみ合ってとぐろをまいて、地面から小一尺もうず高く盛りあがっている。勿論、ここらで蛇や蛙をみるのは珍らしくないので、一匹や二匹蜿くっているのならば、誰もそのままに見過ごしてしまうんですが、何分にもたくさんの蛇が一つにあつまって、盛りあがるようにとぐろをまいているんですから、よほど変っています。そこで、通りがかりの人が始めは一人立ち、ふたり立ち、又それを聞きつたえて近所の屋敷や町屋からもだんだん見物人が出て来たので、その蛇のまわりには忽ち二三十人も集まったんですが、ただそれを取りまいて見物しているばかり、どうする者もありませんでした。
『そのとぐろのなかには玉がある』
こんなことを云う者もありました。たくさんの蛇がうず高く盛りあがって大きい輪をつくっているのは蛇こしきとかいって、そのなかには、珍らしい玉がかくれていると、昔の人たちは云ったものです。で、今もそのとぐろを巻いているなかには、おそらく宝玉があるだろうという噂が立ったものですが、誰も思い切ってその蛇に手をつける者がない。たくさんの蛇はちっとも動かないで、眠ったように絡み合っているばかりですが、誰がみても気味のいいものじゃありません。