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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

「先生、いかがでござりましょう。それを模写して頂くわけにはまいりますまいか」

澹山は黙っていた。伝兵衛もしばらく黙ってその返事を待っていた。蝋燭の灯は夜風にちらちらとゆれて、時々にうす暗くなる光りの前に、彼の顔は神々しく輝いているように見られた。澹山は一種の威厳にうたれて、おのずと頭が重くなるように感じた。

「大方は御不承知と察して居りました」と、伝兵衛はやがてしずかに云い出した。「それはわたくし共に取りましては、命にも換えがたい大切の絵像でござります。この弁天堂もわたくしの一力で建立したのでござります。娘を連れて金毘羅まいりと申したのも、実は四国西国の信者をたずねて、それと同じような有難い絵像をたくさん拝んで来たのでござります。こう何もかも打ち明けて申しましたら、御禁制の邪宗門を信仰する不届き者と、あなたはすぐにわたくしの腕をつかまえて、うしろへお廻しになるかも知れません。しかしわたくし一人をお仕置になされても、私には又ほかに幾人もの隠れた味方がござります。迂闊な事をなさると、却ってあなたのお為になりますまい。あなたの御身分もわたくしはよく存じて居ります。