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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

年はもう四十ぐらいの大柄な女で、ふだんから正直でよく働くと云われていた。

「そこで、どんな話ですえ」と、半七は小声できいた。

「申してもよろしゅうございましょうか」

「なんでもいいから聴かせてもらおうじゃあねえか」

「では、これはただ内々で申し上げるのでございますが……」

まえ置きをして、お広がそっと話し出すのを聴くと、お広はきょうお直と一緒に帰って来たというお力がどうも怪しいというのであった。お力の家は隣り町の倉田屋という瀬戸物屋で、甲州屋とはふだんから心安く交際しているのであるが、倉田屋の女房はひどく見得坊で、おまけに僻み根性が強くて、お広の眼から見るとどうも面白くない質の女であるらしい。倉田屋には二人の娘があって、姉のお紋は今年十八で、妹のお力はお直と同い年の十三である。その姉娘のお紋をお直の兄の藤太郎の嫁にくれるというような話が、かつて双方の親たちのあいだに起った事もあったが、別にたしかに取り極めた約束というでもなくて、まずそのままになっているうちに、甲州屋では今度京橋の同業者の店から嫁を貰う相談がまとまって、この九月にはいよいよ婚礼をすることになった。